技 こだわりの手しごと

■ 紺屋(こんや・こうや)という仕事・文化

 古来、日本中のどの地域にも紺屋(こんや・こうや)と呼ばれる染物屋がありました。地域に点在する商家の軒先を彩る暖簾(のれん)をはじめ、職人のユニフォームであった印半纏や股引、腹掛け、手ぬぐいに至るまで、日々の生活に必要な様々な製品を手掛けて参りました。
 また、各地域を守護する神社、仏閣に奉納される奉納幕やのぼり旗の製作や、文化の集大成である例大祭の衣装や装飾の作成者をしておりました。そんな、地域とそこに住む人々の日常に密着した職業であったからこそ、百有余年の時を経ても、その技術は脈々と受け継がれてきました。機械化が進み、物が溢れ豊かな社会となった現代に、伝統の技術と人間の手が生み出す、心の宿る製品を目指します。

■ 『紺屋(こうや・こんや)の白袴』 職人の心意気

 『布を紺色に染めるのを仕事とする紺屋が、自分の袴も染めないで、白袴を穿(は)いているということ』
ということから、転じて他人のためにばかり忙しく、自分のことには手が回らないことを指すことわざです。
 一説には染色の液を扱いながら、自分のはいている白袴にしみ一つつけないという染職人の意気、“技”を表した言葉でもあります。
 現代に生きる紺屋の職人も技術の鍛錬はもちろん、先代の心意気を忘れず日々仕事に励んでおります。
齋藤染物店 〒368-0032 埼玉県秩父市熊木町44-22 TEL 0494-22-3781 FAX 0494-22-6823